ヤマトシロアリは、日当たりの悪い、湿気の多い、割と温かいところに多く見られます。
家屋であれば、台所・洗面所・トイレ・風呂場などに多く、換気の悪い床下などに多く被害が発生します。
イエシロアリは、水を運んで湿らせながら加害しますので床下だけではなく建築物全体に被害が及ぶ事が多いです。

大切な財産をシロアリの被害から守るためにも、早期発見とシロアリ防除対策などはとても重要になります。
ここではシロアリ被害を少しでも少なくするためにどなたにも行えるシロアリを簡単に見つける方法をご紹介します。

1-蟻道(ギドウ)

シロアリは地中からトンネル状の蟻道をつくって建物に侵入してくることが多く、時々建築物の周囲や床下の木部や基礎コンクリートなどに蟻道がついていないか確かめることで、シロアリの有無を確認することができます。

2-蟻土(ギド)

シロアリは風や光を苦手とします。
そのため、適当な湿度を保つために木材の割れ目や継ぎ目に排泄物や蟻土(土砂)を運んできて詰めたり、盛り上げたりするので、天井や床下・ふすま等の柱などのつなぎ目に蟻土がついてないか確認してみましょう。

3-食痕

シロアリは木材の柔らかい部分を好んで食べ、硬い部分は食い残すので、木の断面は年輪状に沿って円状の食痕を残します。
また、シロアリは明るいところでは木材の表面を残して内部を食べるので、表面からはきれいに見えても木材を表面から押したり、ドライバーでほじくると簡単に穴が開いたり、壊れたりします。
シロアリの被害が進んだ木材は内部が空洞になるので、木材をハンマーなどでたたくと空洞音がします。

4-建築物の変状

シロアリの被害が進んだ建物では、家の中を歩くと、畳や床板がなんとなくくぼむ感じを受けたりします。
他にもシロアリに加害された柱が下がり建築物の棟(ムネ)や軒(ノキ)の稜線(リョウセン)が波を打ち、屋根瓦がずり落ちたり、ふすまや障子、雨戸などの立て付けが悪くなったりすることがあります。

5-羽アリ

羽アリの飛び立つ時は、シロアリが人前に姿を現すので、シロアリ発見の絶好のチャンスです。
飛び立つの時期や時刻に注意していれば、シロアリの種類の判断にも役立ちます。
ヤマトシロアリの場合は4~5月(沖縄は2月、東北・北海道北海道は6月頃です)の昼間。
イエシロアリは6月~7月の夜に群飛して電灯に飛来します。

公益社団法人日本しろあり対策協会「被害・検査・生態」より引用